生産者様向けニュース
2020.08.10
田んぼが白くなってる!?
サバクトビバッタの動向が気になる今日この頃の味田です。
サバクトビバッタは、今年2月、東アフリカで突如大発生し現在では中東、パキスタン、インドまで勢力を拡大してます。1㎢の小さな群れでも約3万5000人/日もの食料を消費すると推定されており、スーダンやエチオピアなどアフリカ東部で約2500万人が食糧危機に直面しているようです。
幸い日本まで来ることは無いようですが、今年はカメムシの大量発生など害虫による悩みの種が尽きません。
先月末、草津のお客様から「田んぼが白いから見に来て」ということで現場に確認に行ったところ、白く見えた原因の犯人は『コブノメイガ』でした。
引用:https://www.boujo.net/handbook/ine/ine-448.html
その2日後、大津のお客様から同じような連絡。やはりコブノメイガの仕業でした。コブノメイガについて情報収集したところ、滋賀県病害虫防除所から8/4付、令和2年度防除情報第6号に「コブノメイガの発生に注意」と出てました。ここであまり馴染みの無いコブノメイガについて解説したいと思います。
【海外飛来】
成虫は体長9㎜ほどの小型の蛾。ベトナム南部から中国南部、中部、中北部と移動し、梅雨前線に沿って発達するジェット気流に乗って日本に飛来。
引用:https://www.boujo.net/handbook/ine/ine-448.html
【被害】
7〜9月に幼虫が葉を筒状につづり葉の内面を食害し葉を白くする。約30%の食葉で10%減収する場合がある。防除所の7月末の調査で発生ほ場率80%(平年13.5%)で過去10年で最も高い。
引用:https://www.boujo.net/handbook/ine/ine-448.html
【防除】
本田への薬剤散布では、8月末から9月上旬にトレボン、MRジョーカー等が有効(但し、9月上旬までに収穫するかも早生品種では防除の必要性は低い)
目安は、8月上旬の被害株率が20%以上のほ場。
育苗箱の薬剤を使う場合は、スピノエースの入っているルーチンアドスピノ等が有効。
年々気温が上昇し、害虫による被害がますます深刻になると思われます。今後もほ場を見て何かおかしいなと思うことがあればドンドン連絡下さい。